顎関節症とは?
顎関節症とは、顎(あご)の関節を中心としてその周囲に起る障害の総称で、最近急増してきたといわれています。口が開けにくくなったり、開閉時にカクンと音がしたり、関節や筋肉が痛む場合、顎関節症といいます。顔には様々な関節と筋肉があります。口を開くための顎関節と顎を動かす筋肉がスムーズに動くことで、口の開閉ができますが、何かしらの問題がありますと、様々な症状がでてきます。最も予測される疾患が“顎関節症”と考えられます。
◆症状◆
1顎関節の痛み:関節部や耳の穴の前内方の痛み
2顎関節周囲の筋肉の痛み:口の開閉時、噛み締め時、最大開口時の痛み、こめかみ、首の痛み、肩こりなど
3顎の動きの制限:顎を動かしにくい、大きく開けられない、よく噛めない、噛む位置がよくわからない
4関節の異常音:口の開閉時にカクン、ギシギシ、ミシミシ、音がする
5その他:頭痛、耳鳴り、めまいなど
顎関節症に関するよくある質問
- Q
- 顎関節症は恐ろしい病気ですか?
- A
- 顎関節症は、命に関わることや、日常生活で著しい障害が出るような恐ろしい病気ではありません。多くは、適切な診察や検査を受けて、歯科医師による標準的な治療や自己管理(セルフケア)により、快方に向かうことが知られています。
- Q
- 顎がカクカクなる原因は何ですか?
- A
- 顎の関節内になるクッション(関節円板)部分が前にズレてしまう事によって起こる事が多いようです。このズレが大きくなればなるほど、顎関節症の症状は強くなり、ひどい場合には、痛みでお口を開けられなくなります。本来、クッションである関節円板は下顎頭の外側と内側にしっかりと付着しています。しかし、前後方向の付着はゆるいので、強く大きな力が長い間、顎関節に加割り続けると、クッションである関節円板はにズレが生じることがあるわけです。
- Q
- 顎関節症になる原因は何ですか?
- A
- 精神的に不安定な状態が続いたり、緊張している状態および強いストレスがかかった時にも、顎に強い力がかかる場合もあるようです。それらが、顎関節と筋肉に負担をかけてしまい、顎関節症を誘発してしまう場合もあります。最近では、ついつい上下の歯を噛み締めてしまう、食いしばりや夜間の歯ぎしり等も問題になっています。食いしばりが強い人にも顎関節症になりやすいとも言えますので注意が必要です。食いしばりや夜間の歯ぎしりが強い方は、こちらの癖を治す事も大切になってきます。
治療法
まず、噛みあわせに問題がないかをチェックします。歯が抜けたままになっている場合はブリッジや義歯を作製し、噛みあわせのバランスを整えます。
これで改善が無い場合、スプリントというマウスピースのようなものを作製して装着します。これにより、噛み締めた時に、顎関節に強い力が加わりにくくなり、顎関節や周囲の筋肉を安静に保つことができます。特に睡眠時のくいしばりによる顎関節への障害を防ぐことができます。
スプリント療法で改善が全く見られない場合、外科的療法が行われます。
当院ではスプリント療法を行っております。